1.上高地のニリンソウと残雪の槍沢、槍ヶ岳登山(テント泊) 2013年6月3日〜6月7日 | |||||
6月3日 上高地 →ババ平 |
6月4日 ババ平 →槍ヶ岳往復 |
6月5日 ババ平→横尾→ 涸沢往復→徳沢 |
6月6日 徳沢 →涸沢往復 |
6月7日 徳沢 →上高地散策 |
出会った花々 ニリンソウ その他の花々 |
6月2日(日) 曇り 北九州出発 ↓ ひるがの高原SA |
昼過ぎに北九州市を出発、今回は初めて飛騨の平湯から上高地に入ることとして名神高速から東海北陸自動車道に入り飛騨清美ICを目指した。途中仮眠のため関SAに入ったところで激しい雨が車を叩き始めた。携帯でレーダー降水情報を見ると雨が降っているのはスポット的にこの地方だけで全国的に天気が悪くなるような雨ではなく一安心。雨音で眠れそうにも無かったので一つ先のひるがの高原SAまで車を走らせると、雨は無くそこで静かに仮眠できた。 |
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6月3日(月) 晴れ ひるがの高原SA ↓ あかんだな駐車場 ↓ 上高地(入浴) ↓ 横尾山荘(昼食) ↓ 槍沢ロッジ(給水) ↓ ババ平キャンプ場 |
4時過ぎに目覚めた。用意していたパンを食べ平湯のあかんだな駐車場を目指して出発。高速を降り高山市街地に入る直前の工事中の道路造成地で子牛のような動物を目撃。何とニホンカモシカだ!この車に驚いて走りまわっているようだった。ニホンカモシカに初めて西鎌尾根で出会ったとき(YouTube動画)は奥深い自然の中で感動したものだが、こんな市街地の傍で目にするとは思わなかった。 6時過ぎにあかんだな駐車場に到着、始発のバスに間に合う時間だったが、予定した外来入浴の時間調整もあり6時50分のバスに乗った。バスに乗ると往復乗車券では大正池から上高地間で途中下車可能とアナウンスしている。この日は天気もよく大正池から穂高方面が綺麗に見えており始発バスに乗っていればと悔やまれた。 上高地に7時半に到着し登山届け提出後、上高地アルペンホテルで入浴しホテル前のベンチで朝食をゆっくり済ませて9時前にババ平に向けて上高地を出発した。今回の装備はピッケルに10本爪アイゼン、パンク修理のなったマットレスが去年秋の涸沢、岳沢ベースキャンプ登山装備に追加になっている。そのため水を満水(3L)にすると24kgを越す重量になってしまうが、途中給水休憩箇所が揃っているので上高地ではハイドレーションに水1Lを積んだ。それでも22kgは越えており、ダブルストックで腕力も使って進んでいく。 梓川の川岸から見る穂高連峰 小梨平のキャンプ場を過ぎると早速ニホンザルのお出迎え、厳しい冬を越した猿たちもこの季節になるとどこと無く表情が愛らしい。この辺りから青(ラショウモンカズラ)や白(ツバメオモト)の初めて目にする花たちで足が止まってしまう。明神を過ぎるとニリンソウの群落も目を楽しませてくれる。そこで数人のハイカーが集まっていた。緑のニリンソウを写真に撮っていたのだ。こうもあっさり緑のニリンソウを目に出来るとは思ってもいなかった。 天気にも恵まれ川面の開けた場所では明神岳や前穂高岳の山並みを見ながら、林になると高山植物の花を楽しみながら快適に歩けた。徳沢ではロッジを経由していったがヤマシャクヤクにニリンソウの大群落、人が集まるはずだと思った。 左:愛らしいニホンザルの表情 右:明神で見る明神5峰 左:ニリンソウの群落 右:緑のニリンソウ 明神岳の山並み(明神−徳沢間) 前穂高岳と北尾根(徳沢−横尾間) 12時前に横尾に到着、写真を撮りながらでもいいペースで歩くことができた。横尾山荘で昼食にカレーをいただきながら見てたが、登山者は横尾大橋を行き来しており、槍沢方面の登山者はいなかった。 12時半にババ平に向けて横尾を出発、ここからは初めての道、狭い登山道になるが、両脇にはニリンソウが咲きオオバキスミレの群落が加わるなどここでも楽しく写真を撮りながら進んだ。暫く進んだところで緑のニリンソウを発見。50cm四方ぐらいの中に4輪の緑の花がある。ストックを登山道に置き夢中で写真を撮っていたところへ男女の登山者が追いついてきた。槍沢ロッジまでの間で出会った唯一の登山者だった。 左:オオバキスミレの群落 右:緑のニリンソウはどこにある? 13時半過ぎに一の俣を通過、二の俣の橋を通過してから道は少しずつ高度を上げていくようになり途中残雪も現れる。背中の重さが堪え、歩行ペースが落ちたのが判る。 14時20分に槍沢ロッジに到着、ここでテント2泊を申し込む。今日のテント泊は当方だけ、テント場には残雪あり、水はロッジで給水などの情報を得る。飲料水2Lと調理用水1Lを給水、夕食時の缶ビールを購入しパッキングを改める。ザックの重さは25kg近くにはなったはずで、ババ平まで約30分最後の頑張りどころだ。 15時過ぎに槍沢ロッジを出発、ババ平まで約40分かかった。途中雪の残った岩道で木の枝の先が残雪に埋まって通行を妨げているところがあった。その下をくぐろうとしたところ残雪を踏み抜いてしまった。体の自由が利かなくなり背中の大きなザックもあって抜け出すのに往生してしまったのだが、帰りに通ったところほんの僅か迂回していれば難も無いところだった。 15時40分にババ平に到着、幕営スペースに雪が無いのが嬉しかった。まず缶ビールを残雪の中に埋め込んでからテント設営に取り掛かった。この間槍沢を下ってきた登山者は3名、この場所でアイゼンをはずしていく。単独の男性がこの先の残雪状況を親切に説明してくれた。ここから先がアイゼンが必要となる雪道、ワクワクしてきた。 この夜は10mmのロールマットにマットレスを重ね寒さを感じることは無く直ぐに眠り込んだ。 テント設営後のババ平キャンプ場、右奥が槍沢大曲方面 |
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6月4日(火) 晴れ ババ平キャンプ場 ↓ 槍ヶ岳山荘 ↓ 槍ヶ岳 頂上でのパノラマ写真 ↓ 大喰岳 頂上でのパノラマ写真 槍ヶ岳のパノラマ写真 ↓ 槍ヶ岳山荘(昼食) ↓ ババ平キャンプ場 |
4時半に起きたところ、空は快晴。早く出発したかったが、朝食と出発の準備に手間取ってしまった。ハイドレーションに2L近い飲料水と行動食にオレンジ、ダウンジャケット、レインウエア、ファーストエイドキット、ヘッドランプなどを入れてもサブザックの背中は軽い。10本爪のアイゼンをつけヘルメットを被りサングラスをかけカメラを首にぶら下げピッケルを持って5時半過ぎに出発した。 ババ平から残雪の要所に旗竿が立ててある。その旗竿が目標となり歩くのに都合が良い。6時に大曲付近を通過、大曲を過ぎて高度が上がるほどに少しずつ急にはなるが、ピッケルを突き刺していく勾配ではない。15分ごとぐらいに休憩をかねて写真を撮りながら登っていく。 左:大曲付近にて槍沢の上部 右:大曲付近にて槍沢を振り返る。中央部残雪が切れている付近がテント場 左:陽の差す斜面に到着、中央大喰岳の下の黒く見える帯がグリーンバンド 右:右斜面の稜線にグリーンバンドが重なる。 登って来た槍沢を振り返る。中央に西岳と右に赤沢岳 7時過ぎにグリーンバンド下に到着するが、上への抜け道が判らない。トレースを辿って左側に回りこみ、ハイマツの隙間から上部へ抜けた。下りで判ったがここでは右に回ったほうがよい場所だった。グリーンバンドからは槍ヶ岳が見えるし、先の岩にはライチョウも居る、楽しめる休憩場所だった。 グリーンバンドにて登って来た槍沢を振り返る。右は中岳 左:グリーンバンドにライチョウ 右:グリーンバンドから見える槍ヶ岳 グリーンバンドを過ぎてからは槍ヶ岳を目標に登っていく。途中下山してくる3名の登山者、シリセードをしたりして快晴の空の下で思いっきり楽しんでいるようだった。 8時に殺生ヒュッテの下まで来た。ここまで来ると槍ヶ岳が一段と大きく見えるし、槍の肩への最後の急登が迫って来た。 最後の急登は背中が軽いといえどもさすがにきつい。息を荒げながら登ってはひと休みを繰り返して登りつめていく。 殺生ヒュッテ(右)下から見上げる槍ヶ岳 左:槍の肩への最後の急登 右:槍の肩に到着 8時半過ぎに槍の肩に到着、アイゼンをはずしながら息を整え、山荘前のベンチで行動食を摂り暫く休憩して、カメラだけを肩に掛けて山頂に向かった。山頂までは雪の残っているところは無く夏道をそのまま登っていく。4年前に最初に槍ヶ岳に登った時は手元足元に気を取られ、またツバの広い帽子だったこともあり、頭上の岩に気づかず頭を強くぶつけた。幸い帽子の上からでもあり大したことは無かったが、ここはヘルメットは必須だと思う。 10時前に山頂に到着、雲も無く360°の大パノラマを独り占め、飛騨の名峰笠ヶ岳から残雪の多い黒部川源流の山々、以前に歩いた表銀座の山並みから常念山脈、そして大喰岳のさきの穂高連峰と見飽きることは無い。大喰岳山頂付近は残雪があるが、登山道はほぼ見えており、予定通り大喰岳まで行くことにした。 槍ヶ岳山頂から穂高連峰のパノラマ 11時過ぎに大喰岳山頂に到着、奥穂高側は雲が掛かり始めていたので山頂でパノラマ写真を撮って山頂から槍ヶ岳側に僅かに下った。そこでの槍ヶ岳が期待以上の大パノラマだった。東西の鎌尾根から聳え立ち天を突く槍ヶ岳と雪の残る槍沢と飛騨沢、その向うに見える表銀座と裏銀座の山並みの残雪の状況が違うのも面白く、槍ヶ岳の最高のビューポイントだと思った。 大喰岳にて東西の鎌尾根から聳える槍ヶ岳のパノラマ 12時過ぎに槍ヶ岳山荘に戻ったところ、小屋番さんたちは山荘前のベンチで楽しそうに全員で昼食中、当方も急ぐことは無いので皆さんの昼食が終わって牛丼を頼んだ。 食事が終わって外に出て槍ヶ岳を見ると孫槍を登っている人がいる。下山の支度をしながら見ていたが、全く別の世界だ。 孫槍に登る登山者 山荘で夕食用のビールを買って13時半から下山を始めた。登りで写真は撮っているし下りでの転倒を考えてカメラはザックに仕舞って一気に下った。 ババ平に着いてみると新たなテントが張ってある。明日槍ヶ岳を目指す男性、今朝の出発時刻を聞かれただけでそれ以外に話をすることは無かった。 ビールを残雪の中に突っ込み、雪解け水の流れる沢におり調理水を給水した。冷たい水でタオルを濡らし体を拭いたが、爽快を通り越した痛いほどの冷たさだった。 |
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6月5日(水) 晴れ/曇り ババ平キャンプ場 ↓ 横尾 ↓ 涸沢 ↓ 横尾 ↓ 徳沢キャンプ場 |
今朝も快晴、テント泊の男性は既に出発しており、ゆっくりと朝食を済ませてテントを片付けた。6時45分に快晴のババ平を出発し、槍沢ロッジで給水休憩。この時ロッジの登山道脇でムラサキヤシオが咲いているのを見つけた。登る時は全く気づかなかったのだが、朝日にあたって綺麗に輝いて見えた。 左:快晴のババ平 左:槍沢ロッジのムラサキヤシオ 二の俣手前で大きな鈴の音を鳴らす登山者とすれ違った。この下で熊を見たと言う。当方のザックにつけている鈴は何かの拍子でなるだけなので、少々心もとない。鈴をザックからはずしてストックにつけて突くたびに鈴の音を出しながら下った。お遍路さんの金剛杖の同行二人のように鈴の音を響かせ周りを注意しながら足早に下った。 9時前に横尾に到着、この時期奥穂高岳はまだ自分には無理で下見を兼ねてピッケルは持たずにダブルストックで涸沢までの往復だ。サブザックに行動食やレインウエアなどを詰め込みザックは横尾テント場にデポした。 左:快晴の横尾大橋 右:前穂高岳(望遠) 9時半に横尾を出発、涸沢へは去年の秋にテントを背負って以来の2度目だが、背中が軽い分快調に歩けた。途中見上げる屏風岩で雪解け水が滝のように落ちているのを見た。この時期ならではの景色だ。 左:屏風岩 右:岩の斜面を流れ落ちる雪解け水 登山道から見上げる屏風岩 10時半前に本谷橋に到着。橋の先で休憩後、雪の残る夏道を登っていく。残雪の斜面も雪切り後のトレースがしっかりと残っており問題はない。 11時過ぎに前穂北尾根を正面に見る場所でアイゼンを付け、ここから雪渓の登りとなる。ダブルストックで腕の力も使いながら快調に登っていってたつもりだが、ふと振り向くと長靴姿の男性、小屋番さんと思われる人が軽く追い越していく。感心していると今度はノーアイゼンの女性が追いついてきた。この人はヒュッテのスタッフだった。体力的には多少自信はあったが、雪渓歩きの経験不足以上にヤマをやっている人の凄さを感心したのでした。 左:本谷橋、橋の下には残雪 右:アイゼン装着地点、正面に前穂北尾根 左:涸沢ヒュッテが小さく見え始める。正面は奥穂高の山並み 右:涸沢ヒュッテと涸沢小屋分岐点に到着、ここを左に進む 12時過ぎに涸沢ヒュッテ到着、ビールにおでんでテラスからの眺めに見入る。完全に雪に埋もれた涸沢、ザイテングラート下部には雪が付いていないが、上部は雪に覆われている。この雪面では自分にはやはり無理だと思った。チップトイレを済ませて涸沢小屋に向かう。手すりがつけられてない涸沢小屋テラスから前穂高北尾根を写真に収めて涸沢に下った。この付近は携帯通信可能になっているので、家にメール報告を入れる。時間は13時半を過ぎていた。キャンプ予定の徳沢園の夕食申し込み時間は17時までのはずで涸沢での昼食はとらずにこの場所から急ぎ下山を始めた。 涸沢で眺める奥穂から北穂にかけての雪面、右下に涸沢小屋 涸沢小屋から眺める前穂高岳北尾根、中央の雪の中に涸沢ヒュッテ 15時過ぎに本谷橋を通過し、16時前に横尾に到着、サブザックとその中身を適当にザックに押し込んで徳沢へ急いだ。 徳沢には夕食の申込み締め切り時間には余裕で間に合った。明日は蝶ヶ岳を予定しておりテント2泊を申し込んでサブザックのポケットに財布が無いのに気づいた。ザックのポケットや涸沢で着ていたフリースのポケットにも無く、ここでは免許書に入れていた非常用の5千円から支払った。涸沢ヒュッテのテラスでおでんを食べた時に財布をそこに置き忘れたのではと咄嗟に思った。奥上高地では携帯が繋がらないため公衆電話を掛け涸沢ヒュッテの電話に出た女性スタッフにテラスまで行ってもらったが無い。財布が無いので夕食は申し込まずにテントを設営して対応を考えた。4千円を切った残金ではバスで上高地から平湯に行っても(バス代1200円)、ここで勘違いして駐車場代3000円(実は2500円)で駐車場をでることが出来ない。バス代1200円を残せばあとは同じ事と徳沢ロッジへお風呂に入りにいき、α米夕食に缶ビールを添えた。 財布を無くした場所はどこかと考えた。涸沢からの移動中に落としたことはまず考えられないのでヒュッテのテラスに無いとなれば、メール連絡をしフリースをザックに仕舞った涸沢中央付近かサブザックを仕舞った横尾のテント場しかない。アルコールの所為か楽天的になりきっと横尾のテント場に違いない、横尾で見つかればそのまま蝶ヶ岳に登り長塀尾根を徳沢に下れる、そう思い込むと疲れもあり直ぐに眠り込んだ。 |
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6月6日(木) 曇り時々晴れ 徳沢キャンプ場 ↓ 横尾 ↓ 涸沢 ↓ 横尾 ↓ 徳沢キャンプ場 |
5時前に目覚めた。棒ラーメンで朝食を済ませ、サブザックに必要なものを積んで5時半過ぎに徳沢を出発した。移動中の落下は有り得ないとは思ったが、道の端々をきょろきょろしながら横尾に向かった。 横尾のテント場で昨日パッキングした場所をつぶさに探したが、無い。横尾山荘に行って財布落し物の届けも無かった。90%の期待感が90%の失望感に変わり、二日続けての涸沢行きとなったのだが、この時期登山者は少なく残雪の上の財布は見つかると思った。 二日目は写真を撮ることもなく9時前に涸沢に到着、ヘリの荷揚げが始るところだったのでまず携帯連絡を入れフリースを脱いだ涸沢中央部に向かった。そこで5m間隔ぐらいで往復しながら財布が落ちていないか歩き回ったが財布を見つけられず、失望感はほぼ100%に達した。 最後の微かな期待で涸沢ヒュッテの受付へ、そこで財布はありましたよと言葉に頭の中も一気に明るくなった。届けてくれたのはヒュッテのスタッフで場所は聞いていないという。財布が見つかったので先ほど徳沢園に電話を入れてテント場の小生を捜してもらったとも言う。謝礼は要らないが、徳沢園の係りの人にも十分にお礼を言って欲しいと。二つの小屋の関係者に大変な迷惑をかけてしまったことを反省するとともに、人の有難さを痛感した。 財布を落とした場所は推定できた。落としたというより置き忘れたのはトイレの出窓だ。チップトイレでお金を払い、用をたす時に財布を出窓に置いてドアの注意書きを呼んでいるうちに財布を置いたことを忘れてしまったのだ。 涸沢ヒュッテで今日もビールにおでんをいただいた後、涸沢中央部まで行ってザイテングラートを眺めた。今日も小豆沢を登下降している登山者が小さく見える。下山してきた単独の男性登山者に小豆沢の様子が聞けた。一番傾斜のきついところでは上から見て雪か氷か分かりにくいところもあり、後ろ向きにバックステップで降りたという。やはり自分には無理だが、ザイテングラートが通れるようになれば登ってみたいという思いが強くなった。帰り際にもう一度涸沢ヒュッテに寄ってTシャツを購入して涸沢をあとにした。 涸沢から見上げるザイテングラート(右は望遠撮影、小さく登山者が見える) 帰りの途中でまた失態、写真撮影でサングラスを置き忘れてしまった。置き忘れたのは本谷橋だと思い込んで引き返した。本谷橋で写真を撮った場所にサングラスは無い。諦めて下っていくとムラサキヤシオの咲いている傍の岩の上にサングラスが置いてある。引き返す途中に会った小豆沢の様子を話してくれた登山者が見つけて置いてくれていたのだった。この登山者には横尾を過ぎて追いついた。この日は天気次第だが、徳沢でツェルト泊を試してみるそうで徳沢まで山の話が続いた。 徳沢園の食堂で既にビールを飲み始めていたこの登山者に予備日用のオレンジを受け取ってもらった。当方は名物のソフトクリームをいただき、夕食を予約し名乗るとお財布は?と食堂のお姉さんから聞かれた。徳沢園全員に知れ渡ったこの件、昨日受付をしていただいた女性スタッフを見つけ、涸沢ヒュッテでの報告もして御礼を述べた。 テント場でツェルトを張るのを見ていた。これまでのテント泊でツェルトは何回か見たが、この人は中央部に馬蹄型にポールを曲げて中央部に入れ内部空間を広げている。ポールは自分で調達したもの工夫して使っている。テント泊では既製品をザックに詰め込むだけではなく、軽くする、快適にする、おいしく食べる、これらは周りの人の状況を見たりして経験を積み上げていって出来ることだと思った。 明日の天気は曇り時々晴れ所によりにわか雨とどっちに転んでもはずれのない予報だが大崩れはなさそうな予報に予備日で蝶ヶ岳とも思ったが、来た時にバスから見た大正池辺りを散策して帰ることにした。 |
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6月7日(金) 晴れ/雷雨 徳沢キャンプ場 ↓ 上高地 ↓ 大正池 ↓ 上高地(入浴) ↓ あかんだな駐車場 ↓ 北九州へ |
朝は晴れ、雲はあるもののまずまずの天気にテントを撤収して7時半前にコナシが満開の徳沢を出発した。上高地までの道でこの時期ならではの花を写真に撮りながら歩いた。 左:徳沢園のテント場 右:満開のコナシ 上高地に着くと奥穂方面はガスが掛かっていたがまだ晴れていた。上高地バスターミナルの手荷物預り所にザックを預けカメラだけを持って大正池までバスで移動した。大正池では雲が低くなり始めていた。 河童橋の上流側から 大正池にて、左に焼岳 大正池からは整備された散策路、所々に上高地に関する看板があり、興味深く読んだ。また修学旅行生も多く気持ちよく挨拶してくれる。のんびりと歩いていたが、田代橋の手前で雨が降り出し本降りとなった。大きく茂った木の下で雨宿り、先の路面には大粒の雨が落ちているのに木の下では殆ど濡れない。木の持つ力の一つだと思う。 左:上高地に関する看板 右:散策路での修学旅行生 にわか雨はほぼ止んで11時半過ぎにバスセンターに帰り着いた。手荷物預り所で着替えとタオルをザックから取り出して上高地アルペンホテルの外来入浴へ向かう。貸しきり状態のお風呂からあがると外は土砂降りで時折雷鳴もとどろく。ホテルのロビーで昼食をいただく時間でも雨は止まず、玄関の外で雨が止むのを待ちながら思った。今日は蝶ヶ岳登山を諦めて上高地散策で雨に遭ったが蝶ヶ岳に登っていたら稜線上で雷に遭うところだった。今回の山行を振り返ると、初めての槍沢雪渓登山は好天気でこなせた。財布を探しに涸沢まで登り、財布は見つかった。大難を避ける幸運があったと思った。 |
2.ニリンソウ(上高地〜横尾) |
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徳沢のニリンソウの群落 |
緑のニリンソウはどこに? |
緑のニリンソウ1 |
緑のニリンソウ2 |
緑のニリンソウ3 |
緑のニリンソウ4 |
ニリンソウ |
赤みがかったニリンソウ |
赤みがかったニリンソウ |
3.上高地〜横尾、ババ平、本谷橋にかけて見られた花 |
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ミヤマエンレイソウ |
エンレイソウ |
サンカヨウ |
ラショウモンカズラ |
エゾムラサキ |
ツバメオモト |
イワカガミ |
コミヤマカタバミ |
ヤマシャクヤク |
オオバキスミレ |
タチツボスミレ |
ウスバスミレ |
ヒメイチゲ |
イワナシ |
カラマツソウ |
マイヅルソウ |
クルマバツクバネソウ |
ツマトリソウ |
クルマバソウ |
ズダヤクシュ |
オオバミゾホオズキ |
ヤマトユキザサ |
ノビネチドリ |
シロバナノヘビイチゴ |
オクヤマガラシ |
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アマドコロ |
コナシ |
ムシカリ |
レンゲツツジ |
タカネザクラ |
タカネザクラ |
ミヤマザクラ |
ムラサキヤシオ |
ムラサキヤシオ |
ムラサキヤシオの葉 |
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